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海辺の街にて

2012年01月21日 01:28

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一本松に風が掛かり
その音が哀しかった


冷たい風が頬を刺して
顔を洗うと
かつての想いを
遥かに
飛ばしてゆく


手渡された
松ぼっくりが

妙に懐かしかった


今は
もう
取れる松がない



腰を下ろし
波音に耳を澄ましたけれど

うまく聞き取れなかった


スニーカーが踏む
砂の悲しげな音色


波の間に間に
見え隠れする
滅びたる過去のすべてに

僕は涙する。



空の彼方から吹く風に
自分があわれだと、死にたいと思い
自分があわれだと、生きようと思い
贅沢で我儘だとそしられる。


憩える家など無く
瓦礫を越え
かつて街だった場所を横切る。


削れた塀にこびりつく
渇ききった海の臭い


星はなく
空はただの暗い幕だった


歩き疲れて
見渡せば
瓦礫の狭間に

冬の終わりを告げるように

野花が
頭垂れ咲いていた



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